VRCWiki:利益相反
利益相反（COI）とは、記事の編集者がワールド、アバター、プレハブ、コミュニティなどのプロジェクトと重要な関係者である事です。 利益相反編集とは、あるプロジェクトと密接な関係にある人が、そのプロジェクトに関するページを作成したり、大幅な編集を行ったりすることを指します。
これは、独立したポリシーとしてではなく、特筆性(Notability)、中立的な視点（NPOV）、独自研究の排除（NOR）などの原則と並んで、一般的なWiki編集の広い枠組みの一部として理解するのが最善と言えます。これらのガイドラインと連動し、利益相反編集を未然に回避することが目的です。たとえば、個人や組織が記事の作成を通じて、自分のプロジェクトの特筆性を確立することは出来ないようになっています。
利益相反を持つ編集者が、広告を意図して記事を作成または編集することは想定されておらず、そのような編集者は、情報を付け加えたり、記事として掲載する内容を取捨選択したり、記事を一次資料として扱う可能性が本質的に高いです。
例
以下は、とあるプロジェクトにおいて利益相反となる状況の例です。
- 自分がプロジェクトを考案している
- 自分がプロジェクトの開発、司会、進行に具体的な形で関与している。
- 自分がプロジェクトを単独で、又は最初に資金援助している（プロジェクトの委託など）。
方針
VRChat Wikiでは、利益相反編集に関して2つの基本方針を定めています。
- 編集の制限:あるプロジェクトの製作者、またはそのプロジェクトに多大な貢献をした者は、そのプロジェクトに関するページを作成することを固く禁じます。 利益相反を持つ貢献者は、そのプロジェクトに関連するページの軽微な編集のみに制限されます。
- 執行と帰結:これらのポリシーに違反して作成されたページは即座に削除され、トークページやDiscord（該当する場合）などの適切な手段で通知されます。
必ずしも利益相反ではないケース
利益相反は「当事者である、当事者ではない」という明確な二元的概念ではなく、そのプロジェクトとの近さと関与の程度によってもたらされるものです。プロジェクトに少しでも関係のある編集者が記事を作成しようとした場合、一般的には慎重を期して利益相反編集になってしまわないように避けるのが賢明です。 しかし、利益相反の可能性がある人が、様々な要因に応じて、プロジェクトの記事の編集を行うことができる状況はたくさんあります。
自分が利益相反に該当するかを評価する便利な方法は、その所属関係からどれだけ簡単に離脱できるかを考えることです。つまり、何の影響も与えずにそのプロジェクトから「離脱」することができるのであれば、利益相反は最小限である可能性が高いです。もし、あなたの関与がプロジェクトの開発や維持に深く関わっている場合、利益相反を持っている事は明白です。
どのような場合でも、自分に軽微な利益相反があると思った時は、要約欄でその詳細を開示し、特に中立的な視点における方針（NPOV）を厳守して投稿を行うべきです。
利益相反が最も大きいものから最も小さいものの順に並べたいくつかの例を示します。
プロジェクトの関係者と個人的な関係を持つこと
このケースは、「親密な恋愛関係」から「SNS上の気軽な知り合い」までの範囲に及ぶため、正確に定義することは困難です。 関係の程度を完全に評価し、プロジェクトのページに倫理的に貢献できるかどうか、または貢献すべきかどうかを判断できるのはあなただけです。これは最もデリケートなケースであるため、慎重な検討が必要です。
Patreonへの加入、及びプロジェクトに他の財政支援をしたことがある
プロジェクトへの財政支援は強い関心を示すものではありますが、必ずしも深い提携を示すものではなく、いつでも撤回することができます。財政支援者は肯定的な表現に傾くかもしれませんが、プロジェクト自体からは独立しており、プロジェクトの作成や維持に積極的に関与している人と同じ見解を共有しているとはかぎりません。よって情報開示は推奨されますが、財政的支援だけでは決定的な利益相反があるとは言えません。
コミュニティの一員であること
これは財政支援者の場合と似ていますが、より独立性と柔軟性があります。コミュニティへの関与は、コンテンツの投稿やイベントへの参加から、単にDiscordサーバーに入っているだけまで、多岐にわたります。これらの活動は 利益相反のさまざまな点に該当しますが、標準ガイドラインに従っている限り、一般的に懸念されることはありません。
プロジェクトに強い関心を持つ
トピックやプロジェクトに一般的な関心を持つことは、利益相反とはみなされず、むしろ奨励されています。Wikiは、時間と専門知識を分かち合うボランティアによる貢献によって成り立っています。また、責任あるバランスの取れた方法で行う限り、編集者が情熱を注いでいるトピックに注力することも奨励しています。
上記を要約した一般的な例
Super Fun Worldと呼ばれる架空のワールドのプロジェクトがあると想定します。
- 「Super Fun World」の製作者は「Super Fun World」に関する記事を作成することはできないが、興味のあるコミュニティのメンバーは作成できる。
- そのコミュニティのメンバーが「Super Fun World」製作者のPatreonに加入している場合、ページを作成するときに要約欄でこの提携関係を明らかにした。
- 「Super Fun World」の3Dモデラーの一人が、ページ上のいくつかのタイプミスを見つけ、軽微な編集として修正した。
- 「Super Fun World」の製作者は、ワールドで開催されるイベントの日付が間違っていることに気づき、必要に応じて（特に元の日付がタイプミスの場合）有効な引用を示しながら、軽微な編集を行って修正した。
- 「Super Fun World」の筋金入りのファンが、製作者が発表した新しい開発ブログを読み、いくつかの情報が注目に値すると判断して記事にした。そして、そのブログを引用元として、中立的な視点で記事の内容を更新した。
この例は、利益相反のガイドラインの遵守を確保しつつ、プロジェクトへの所属の程度が編集の仕方にどのように影響するかを示しています。
利益相反 通知欄
記事の中に、部分的に利益相反に該当する人物が執筆した内容が含まれる場合は、以下のように表示されます
Consider editing this page.
この通知欄を置いたとしても、上述した2つの基本方針を無視することはできません。 これらのポリシーに違反して作成されたことが判明した記事は、勿論削除の対象となります。
このテキストを使うことで通知欄を記事に追加することができます。{{Noticebox/Conflict of interest}}
こちらも参照
- VRCWiki:ガイドライン
- Wikipedia:利益相反行為 on Wikipedia
